ドライビングシューズとは、運転のしやすさを考えて作られた靴です。ドライビングシューズには、運転の操作性に特化した本格的なものから、普段使いもできるようなデザインのものまで、幅広いタイプがあります。今回は、ドライビングシューズの特徴や、おすすめの選び方、お手入れ方法などを解説します。
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1. ドライビングシューズとは
車の運転がしやすいように設計された靴のことをドライビングシューズといいます。ペダルを踏む感覚をよりダイレクトに感じられるよう靴底が薄かったり、ペダルの踏み替えがしやすいようにかかと部分が巻き上がっていたりと、運転の操作性を上げる工夫が施されているのが特徴です。
停止と発進を頻繁に繰り返す街中や渋滞では、ペダルの踏み替えで足が疲れてしまうこともありますが、ドライビングシューズを履けば、踏み替えにかかる負担を軽減してくれるというメリットもあります。
2. ドライビングシューズと他のシューズとの違い
靴底driving-shoes
ドライビングシューズの特徴の一つは、靴底がフラットで薄いことです。靴底をフラットに薄くすることで、アクセルやブレーキのペダルを踏む感覚をしっかりと得ることができ、力の調整がしやすくなります。また、滑りにくよう靴底にはゴム素材が使用されています。
かかと
一般的な靴のかかとは、着地時の衝撃を和らげるため、厚みがあり、角ばった形状のものが多いです。一方で、ドライビングシューズのかかとは丸く、上部の方まで巻き上がっているのが特徴です。
車を運転する時には、かかとを床につけた状態で、ペダルを踏み替えます。かかとが丸くなっていることで支点がしっかりと定まり、ペダルの踏み替えがしやすくなります。
アッパー(靴底より上の部分)
ドライビングシューズのアッパーは、ペダルの踏み替えがしやすくなるよう足幅が狭め。また、余計な装飾を加えずシンプルにすることで、ペダルが靴に引っかかってしまうといった事態も防いでくれます。
3. おすすめのドライビングシューズの選び方
まずは自分に合ったサイズを選ぶのが基本
ドライビングシューズは、自分の足のサイズに合ったものを選びましょう。サイズの合わないドライビングシューズだと、足が痛くなってしまうばかりか、操作性が落ちてしまう可能性もあります。
ただ、前述の通りドライビングシューズは、足幅が狭めに作られています。そのため、フィット感を確かめるために、できれば実店舗で試し履きをすることをおすすめします。通販でも購入することができますが、その際は、記載されているサイズの数値をきちんとチェックしたり、サイズ交換ができるショップを選ぶと良いでしょう。
タイプで選ぶ
ドライビングシューズには、大きく分けて「スニーカータイプ」「ローファータイプ・スリッポンタイプ」「レーシングシューズタイプ」の3つがあります。それぞれ特徴が異なりますので、デザイン性や操作性など、何を自分が重視するかによって選びましょう。
<スニーカータイプ>
一般的なスニーカーのように履きたい方には、スニーカータイプがおすすめです。カジュアルな服装にも、華やかな服装にも合うので、幅広いシーンで使えます。また、黒や白、ラインが入ったものなど、色々なデザインがあるのも魅力です。インソールが入ったものが多いので、普段履きとしても活躍します。
その反面、他のドライビングシューズに比べて、靴底が厚い傾向にあるので、運転のしやすさは劣るかもしれません。
<ローファータイプ・スリッポンタイプ>
上品でスタイリッシュなデザインのローファータイプ・スリッポンタイプ。スニーカータイプよりもきちんと感が出るので、スーツなどのフォーマルな服装にも合います。また、軽量で柔軟性があることや、靴紐がないので脱ぎ履きしやすいことも特長です。
一方で、靴紐でサイズ調整を行えないため、自分のサイズに合ったシューズ選びがより大事になります。
<レーシングシューズタイプ>
本格的なドライビングシューズが、レーシングシューズタイプです、サーキットのレースを想定して作られているため、靴底の薄さや足幅の狭さといった、ドライビングシューズの特徴が色濃く出ています。フィット感もあるので、運転のしやすさは他のタイプと比べて最も高いでしょう。
しかし、靴底が薄いので、普段履きにはやや不向きかもしれません。
普段使いする場合は歩きやすさも考慮
ドライブの合間に、パーキングエリアやサービスエリアに立ち寄ったり、到着後もそのまま履き替えせずに歩きたいといった場合には、歩きやすさもチェックしましょう。クッション性やある程度の厚みがある靴底や、ふんわりとしたインソールクッションのものは、歩行時の衝撃を軽減してくれ、歩きやすいです。
なお、上述した通り、本格的なレーシングシューズタイプよりも、スニーカータイプやローファータイプなどの方が、普段履きに適しています。
素足で履く場合は通気性/抗菌性もチェック
ドライビングシューズは、フィット感を高めるため素足で履く方もいます。ただし、通気性が悪いドライビングシューズだとムレるばかりか、汗で滑りペダルを操作しづらくなる場合もあります。もし素足で履く場合は、通気性や抗菌性の良いドライビングシューズを選びましょう。メッシュ素材や穴あき加工のあるデザイン、インソールがメッシュ素材のものは、通気性に優れています。
また、足裏に汗をかくと雑菌の繁殖やニオイにつながることもあるので、抗菌性加工の施されたドライビングシューズを選ぶのがおすすめです。
4. ドライビングシューズはどこに売ってる?
ドライビングシューズは、靴屋やカー用品店、ブランドの直営店、通販で購入することができます。実店舗では、試し履きできるのがメリットですが、本格的なドライビングシューズを取り扱いしているお店はそこまで多くありません。
様々な選択肢の中からドライビングシューズを選びたいなら、通販の方が良いでしょう。しかし、通販で購入する場合には、口コミやサイズ交換ができるかもチェックしておくと安心です。
5. ドライビングシューズのお手入れ方法
「ドライビングシューズは、一般的なシューズとお手入れ方法が違うの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、ドライビングシューズのお手入れ方法は、他のシューズとほとんど同じです。ここでは、ドライビングシューズを購入した時、汚れてしまった時のお手入れ方法を紹介します。
購入後
ドライビングシューズを購入したら、まず防水スプレーをかけることをおすすめします。防水スプレーをかけることで、水や汚れから守ることができ、より長くドライビングシューズを使うことができます。
汚れてしまった場合①本革やスエード素材
本革やスエード素材の場合、水で洗うのはNGです。土やホコリがついてしまった場合には、ブラシで汚れをはらいます。落としにくい汚れは、専用のクリーナーで優しく擦り落とします。
汚れてしまった場合②合皮などの素材
合皮などであれば、水洗いできる可能性もあります。しかし、生地を傷めてしまうこともあるので、水洗いできるかどうかは購入店に確認しておくことをおすすめします。
また、水洗いする場合には、色落ちする可能性があるので、洗剤に長時間浸けないようにしましょう。また、すすぎや乾燥はしっかり行うようにしてください。
6. 監修コメント
車の運転に最適なのは本格的なドライビングシューズですが、汎用性などを考えると、手を出しにくいという方も多いことでしょう。そういった考えの車好きの間で扱いやすいとの声が多いのが、インドア用のフットサルシューズです。
体育館などで使用するフットサルシューズは靴底がフラットなうえ薄いので、ペダルを踏んだ感覚が得られやすいです。踵はドライビングシューズのような丸みはありませんが、足幅が狭い作りなので、ペダルの踏み替えもしやすいです。さまざまなスポーツブランドが展開しており、カラーバリエーションが豊富な点も喜ばれています。